アル・ケッチァーノ 奥田政行シェフ

地方に眠る“お宝”を再発見して、
日本を元気に、そして世界を元気にしたい

地域を知ることが地域を盛り上げる一歩となる

私はシェフとして、地球の一員として地球に感謝する、命に感謝する、という想いを込めてこれまで料理を提供してきました。新型コロナウイルスの出現、ウィズコロナによって、この想いは私だけでなく、多くの方に共感されていくと思っています。
また、出身地である山形・庄内地方(在来作物がたくさんある素敵なところです)の食をはじめ、日本の各地に眠るお宝(食材)を見つけてきて料理に生かしています。
最近よく耳にする“地域再生”“地域創生”というのは、まずは自分たちが住む地域を知ることから始まります。食に限ったことではありませんが、この地域には何があって何がないのか、何が長所で何が短所なのか、そしてなぜ昔からあるこの料理はここに残っているのか、なぜこの時期にこの料理を食べるのかなど、必ず理由があります。同じ料理でも、その地域で食べたときと家で作ってみたときでは味が違う、ということを感じることがあるはずです。この違う理由は水なのか、空気なのか・・・。こういう違い=価値を知ってもらいたいというのも私の想いの一つです。この価値に気づくことで、地球に感謝する、命に感謝する、ということにつながると思っています。

さまざまな専門家がいる日本医食同源研究所とともに

私は常々、もっと多くの人に日本の食の素晴らしさを広めたい、日本を良くしたいと考えています。そうなると、食べることだけでなくライフスタイルにも関わっていかねばならないのですが、時間的にもマンパワー的にも私一人だけではなかなか実現させられません。しかし、日本医食同源研究所とならば、想いも共通しているし、さまざまな視点を持った幅広い専門家が参画しているのでスピード感を持ってライフスタイル提案もできるでしょう。
しかし、とても大切なテーマでも楽しくなければ誰も興味を持ってくれません。そういう点で食は楽しめる要素がありますので、医食同源を取り入れることは楽しいことだと知ってもらえたらと思います。そして、日本中に、さらには世界中に医食同源の価値が伝われば、人々の心も体も元気になると信じています。私は料理人なので料理でしか地球に、社会に貢献できませんが、私自身、これからがとても楽しみです。